台湾半導体大手企業のTSMCが熊本菊陽町に半導体工場を建設中。
建設を担当するのはスーパーゼネコンの鹿島建設に確定している。
2022/6時点の現地写真も交えて工事概要などを解説。
2023/1/12 TSMCが第2工場の建設を検討中と発表した。
第2工場についての解説はこちら。
TSMC半導体新工場の工事概要
施主:TSMC
建物用途:半導体工場
建設地:熊本県菊池郡菊陽町 第2原水工業団地
敷地面積:約21.3ha
工期:2022/4-2023/9
設備投資額:約9,800億円
台湾の大手半導体企業であるTSMCとソニーの合同出資による新工場が熊本県菊陽町に建設中。

第2原水工業団地は近隣にソニーや日本ピラーも工場を有している工場地帯。

出資企業
TSMCは最大で2,400億円、ソニーは570億円を出資予定。
後に自動車部品大手のデンソーも約400億円を出資することを発表した。
日本政府からの補助金も含めると設備投資額は約9,800億円にものぼる。
建設企業は鹿島建設
建設企業はスーパーゼネコンの鹿島建設。
ゼネコン決定の終盤には大林組と鹿島建設が一騎打ちをしていたが最終的には鹿島建設が受注。
設備投資額が約9,800億円で工期が約1年半とかなりの短工期で設定されている、正直異常、、、
これだけの大規模プロジェクトなのだから、ゼネコン1社施工ではなく鹿島建設と大林組でJVや区分施工を検討した方が良かったのではないだろうか。
ちなみに大成建設が請け負った新国立競技場の建設費は約1,569億円で工期は約3年間、この現場でも失踪者が出るぐらい労働環境が過酷だった。
TSMC新工場は無事に竣工出来るのか?僕は正直かなり無理があるのではないかと思っている。
鹿島建設はこのほかにも天神ビックバンである新福岡ビル再開発も施工中、明らかに九州支店の施工能力を逸脱しているのでTSMCに関しては本社が中心になって施工体制を組むのだろう。
現地写真(2022/6/4)
2022年6月4日に撮った写真がこちら。
既に仮囲いがされていてクレーンや杭打機が乱立されてる状況。
まさに国家プロジェクトといった感じに異様な雰囲気が漂ってた。
九州全部の杭打機を集めても足りないぐらいの数が必要で全国から持ってきているとのこと。
熊本近辺に住んでる人は一度見に行っても損はない。




新工場建設による影響
・職人の枯渇
・建築資材の品薄
・半導体関連の工場増設が増える
九州地域ではただでさえ大型再開発が重なっている状況で、TSMCの新工場が着工してしまった。
その影響で職人の枯渇や建築資材の品薄になるのは目に見えている。
それだけでなくTSMCの波及効果で半導体関連の工場は増設を計画するだろう。
九州地域の建設業界はまだまだバブル状態が続く、どの会社も人が足りずに悲鳴をあげている。
施工者側としては大規模案件は時期をずらしてほしいと願うばかり。
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